利他の心で安全性を高めあい、最後は自分の命は自分で守る
昔から、製造や建築の危険性の高い現場では、「弁当とケガは自分持ち」という言葉をよく聞きました。
自分の命は誰も助けてくれないから、ちゃんと自分で守らないといけないよ、と。
例えば熱中症などで辛くなったらちゃんと自己申告しないといけないとか、危険なことになったら「いの一番」に逃げろとか、そういった過去の厳しい現場作業員の人達の経験則なのでしょう。
しかし、一人親方で現場仕事をしているならともかく、企業内のグループチームで現場仕事をするときに、そんな独りよがりな考え方でうまくいくのだろうか?とずっと疑問に思っていました。
そんななか、こんな記事を目にしました。
>2012年、グーグルはプロジェクト・アリストテレスという生産性向上計画に着手した。このプロジェクトについてThe New York Timesが報じており、その記事ではチームワークを生み出すには「psychological safety(心理的安全性)」が重要だとしている 。
そして同記事に関する日本語解説記事では、他者への心遣いや共感、理解力を醸成することが、間接的にではあるが、チームの生産性を高めることにつながると解説している。
グーグルを毎日思いやりがある組織にした男:チャディー・メン・タン マインドフルネス瞑想とEQ開発を合体させた研修プログラムの実践例を探る:平凡でもフルーツでもなく、、、:オルタナティブ・ブログ
グーグルが、チームの生産性を高め、他者への心遣いや共感、理解力を醸成すること、つまり利他の心で仕事をしていくことで心理的安全性が高まる、という研究結果がでたそうです。
そもそも製造現場や建築現場は危険な場所です。
しかし、事故が起こらないように危険予知ミーティングをしたり、規律を守ったりして安全性を高め、少しでも事故率を下げる動きをしているからこそ安全な現場であったり職場が維持できます。
心理的安全性が高まり余裕ができると、色んな危険予知やその対策に目が届きます。
利他の心で限りなく安全性を高め、それでも万が一危険な目にあってしまったとき、最後の最後には自分の命は自分で守れ!ということなのかなあ、と思いました。
どちらも大事なことなのだ、と腑に落ちました。
Teruyuki Kobayashi
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