「辛み蕎麦隊は蕎麦じゃない」そんなこと言ってる間に蕎麦離れが進んでる瞬間
2016/05/06
福井県には色んなところに「そば道場」なる、一般の人に蕎麦作りを教えてくれるところが何カ所かあります。
ゴールデンウィークに、子どもと一緒に大好きな蕎麦を手作りして食べよう!と、とあるそば道場に予約してつくることに。
そば自体は、教えてくれる方のおかげで上手に楽しく作って美味しく食べることができました。
しかし、蕎麦作りにこだわっている間に、目の前で蕎麦離れが進んでいる瞬間に出会いました。
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名簿に私の名前や住所を書いたのを見て、
「あれ?もしかして坂井市の辛み蕎麦隊のひと?」
と蕎麦の先生であるおじさんやおばさんが私に声をかけてきてくれました。
「そうです。」
と答えると、おじさんは
「あれ(イベントのときの辛み蕎麦)は手打ちじゃないでしょ、やっぱり全部手打ちじゃないと福井の蕎麦として売ったらダメだよ。」
と言われたので、
「そうですよね、そうしたい気持ちもあるんですが、1日に数千杯を手打ちでお出しするのは難しいんです。
あと、そもそもみんなお蕎麦屋さんというわけじゃあありません。
辛み蕎麦をキッカケに坂井市の観光や食べ物を全国にPRするボランティアなので、手打ちに手間をかけるのではなく、PRする方に時間をかけて、これ以上に本当に美味しい辛み蕎麦は福井県に坂井市に来て食べてもらいたいとアピールしてるんです。」
と、「越前坂井辛み蕎麦であなたの蕎麦で辛み隊」の一員として説明させていただきました。
「辛み隊」とは?と思った方はこちら。
B―1グランプリ支部大会開催へ 北陸初、坂井市で2016年秋 催し・文化 福井のニュース |福井新聞ONLINE:福井県の総合ニュースサイト
でもやはり蕎麦打ちにこだわりを持たれている先生であるおじさんは納得がいかない様子。
側にいるおばさんも、「辛み蕎麦隊の蕎麦は、蕎麦じゃないからね。」とポツリ。
いやーな雰囲気に。
プライベートな休日に、これ以上説明してわかってもらおうとするのもどうかな、と思ったので、
「蕎麦打ち勉強になりました!今度のB-1グランプリのときには、しっかり蕎麦打ち職人さんたちのこだわりをPRします!ありがとうございました。」
と、道場を出ました。
そのとき、蕎麦打ちのこだわりも、辛み隊の活動も関係のないわたしの妻が素でポツリと言いました。
「やっぱりわたし、蕎麦よりうどんが好きやな。」
えっ!
たった今、蕎麦粉から打ち立ての茹でたての最高の蕎麦を食べたのに!?
というわけで、蕎麦が手打ちかどうか、蕎麦の微妙な味の違いがどうのこうのの話は、こういった(妻のような)人達には伝わらないんだなあ、そもそもこんな人種もいるんだなあ、と自分たちが小さく感じました。
「越前坂井辛み蕎麦であなたの蕎麦で辛み隊」の一員として、こういった人達に広く味見してもらうことをキッカケに、福井県に、坂井市に来てみようかな?と思ってもらうことが目的なんだと、再確認できました。
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Teruyuki Kobayashi
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