瀧本哲史「君に友だちはいらない」読書メモ
継続王に、おれはなる!0468
ぼくが「人材のコモディティ化」という言葉を初めて知った「僕は君たちに武器を配りたい」や「武器としての交渉思考」で有名な、京都大学客員准教授やエンジェル投資家である瀧本哲史氏の最新刊。
「仲間づくり」「よいチームづくり」に重点を置いた内容です。
想定読者は20~30代らしく「ワンピース」や「ドラクエ」なんかも事例に出てきて、読みやすい内容となっています。
「友だち」ではなく「仲間」
・常に複数の緩やかなつながりを持った組織に身をおき、解決すべき課題を見つけて、共通の目標に仲間とともに向かっていくこと。
・『七人の侍』に登場するサムライたちは、野武士たちに勝利するためには、誰ひとりとして欠くことはできない存在である。それぞれが他人にない個性と才能を持ち、互いの欠点を補いあい、自らの意思で主体的に戦いに臨んだ。
・世の中を変えるのは「世代交代」
・アップルも、二人のスティーブが作り上げたように喧伝されているが、キーマンは別にいる。
・人が目的を持って集まればそれは秘密結社となる。
・仲間というのは当初の目的を達成し、互いに必要とする時期が終われば、離れるのが自然と思っている。いつまでもずるずると仲間意識をひきずり、「仲良しごっこ」を続ける関係には、意味が無いのだ。
・京大医学部を出て医者になろうが、自らを資本主義市場で「高く売る」ことができない人間は「高スペックコモディティ」として買い叩かれる運命にあるのだ。
・SNSで、友達の数を競ったり、ラインの既読に一喜一憂したり、(中略)愚痴を言い合ったり、そんな「友達」ごっこは、やめにしないか、人生の無駄である。
・私の成功は、私の周りの成功で決まる。
・「ドラゴンクエスト」のようなロールプレイングゲームにおいても、旅の始まりは常に「王様からの依頼」や「たまたま指輪を拾った」といった、外部からもたらされた偶然のきっかけであると相場が決まっている。いわば主人公は常に「巻き込まれる」かたちで冒険をスタートするわけである。
・勇者というのはもちろん、ビジョンをぶち上げるリーダーのことを指す。それは必ずしも本人の意思とは限らない。ときには宿命的に受け入れざるを得ないこともある。(中略)リスクをとることもいとわない。
・友だちも仲間も他人から「配られる」ものではなく、自分自身の生き方を追求することで、自然に出来上がっていくのだ。
過去に成功した企業などの事例を見ていると、あたかもひとりの天才がすべて成し遂げたように書かれている場合が多いです。
しかしそんな例はほんのひとつまみ程度。
「自分自身ですべてをやる」なんてことこそ、おこがましいことはありません。
「慣れ合いの友だち」ではなく「目的達成のための補完しあう仲間」を創ること、勘違いしてはいけないと教えてくれております。
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ぼくに確実に影響を与えた本「僕は君たちに武器を配りたい」のお手頃価格エッセンシャル版が発売!
Teruyuki Kobayashi
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