社長は会社を大きくするな!経営者の幸せとは?
継続王に、おれはなる!0299
一、経営規模としては、むしろ小なるを望み、大経営企業の大経営なるがために
進み得ざる分野に、技術の進路と経営活動を期する・・・ソニー創業者・井深 大
この言葉から始まる今回読んだ本、「社長は会社を大きくするな!」では、「人を無理に増やさず、売上をしっかり上げ、儲かる仕組みを構築する」ことを推奨しています。
(Kindle版だったら840円だった!)
拡大戦略をたてない経営者個人の、幸せをつかむ生き方とは?
儲かる会社の儲かる仕組み
本書はまず「実際の大企業の問題点」や「もう右肩上がりの時代は来ない」といったことを理由に上げ、会社を大きくしてはいけない!と警告するところから始まります。
ではどうしたらいいのでしょうか。
方法論としまして極端にまとめますと「ランチェスター経営」に代表される弱者の戦略、つまり「小さなナンバーワンを目指す」ことで売上を確保すること、貸借対照表をスッキリキレイにしておくこと。
やはりこのような中小零細の基本的な戦い方をしっかりしていくことが大事のようです。
経営者の本当の幸せとは?
この本のちょっと変わった部分としまして、そういった戦略の部分よりも、拡大することを目指さない経営者個人の新しいこれからの生き方、幸せの考え方を提言されている部分がちらほら見えてきます。
- 利益が出ず、納税がほとんどされない会社が多い中、金額は小さいながらも納税をしっかりすることで立派な社会貢献になっている
- 経営者の幸せのもう1つは、仕事だけをするのではなく、広い視野を持って活動することで、人生が充実する、ということ
そして経営者個人の将来を見据えたお金とのつきあいかた、投資信託のすすめなど(途中、具体的な世界全体の分散投資を勧める流れになっていき、これって脱線してるんじゃ?とも思いましたが・・・)拡大戦略しない経営者の幸せの掴み方に重点が置かれているように思いました。
「本業」を活用した新規事業
この本でぼくがいちばん惹きつけられたのがこの部分です。
大きな会社では、複数の事業を展開し、それぞれの事業を大きくしていくということが行われます。
一方小さな会社では、1つの事業がうまくまわっていけば、それを無理におおきくすることなく、継続して利益を出していきながら、新しい事業を作っていくというやり方がいいのではないかと思います。新しい事業とは、核となる事業(もともと行っている事業)に付随するものや、核となる事業の周辺に位置するものがやりやすいと思います。
大きな木の枝の部分に注目して、コストをかけずにひとつの事業として育てていく、ダメだと思ったら別の枝を育ててリスクを抑える考え方。
しかも自分が好きな事、得意な事を徹底的にすること。
ぼくがモヤモヤっとやってみたいことが書かれており、背中を押された気がしました。
関連本です。
もう右肩上がりの時代ではない。そのなかでの幸せの価値観、新しい生き方の提案に関連しています。
Teruyuki Kobayashi
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