「たくらむ技術」を読みました。
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日本PTA全国協議会が「子供に見せたくない番組」の調査で毎年上位にランクインされている(2004 – 2012年まで9年連続で1位)「ロンドンハーツ」というバラエティ番組が、テレビ朝日系で毎週放送されています。
実は僕はこの「ロンドンハーツ」が好きで、毎週録画してるんです。
共演者の個人技やチームプレイをMCが楽しく愛を持って導いていく。
または裏方の製作チームの企画、見せ方がさりげなくて上手。
そんな出演者や裏方さんのお陰で、何も考えないでスカッと笑える番組だなあ。
特に考えたことはなかったんですが、好きな理由はそんな感じなのかなあと思っています。
そんな「ロンハー」好きな僕がこの本の存在に気づかないはずがない。
前々から気づいてはいたのですが、単なるタレント本の延長だろうと思い、読むことはないと思っていました。
しかし半年ほど前から出版されていましたが、最近になって新聞や書評サイトなどで注目されてきたように感じ、ついには手にとってしまっていた次第です。
「ロンドンハーツ」「アメトーーク!」など大人気番組のプロデューサー、加地倫三さんの考え方、仕事術が書かれております。
蛍光ペンで引いたトコ
- テロップは「読ませる」ものではなく、「見せる」もの
- ただ「いい大人がたくさん集まって、くだらないことを手間ヒマかけて一生懸命やる」ことが大好き
- 身の丈に合っていないものというのは、ダメなんじゃないか。
- 共通言語を持たない人、感覚が違う人がいたら、広がりそうだった雑談の流れをせき止めてしまう。(中略)雑談、余談、無駄話の類を一緒に楽しめる人間がいてこそ、発想は広がっていく
- 「勝ち越し」を続けるためには、一定の「負け」が必要
- まだ悩む段階ではないのに悩んでいる人、悩むタイミングが分かっていない人は仕事が遅くなります。
- 必要なのは「面白さを理解できる頭」「面白さを伝えられる頭」
- 歩きながらあいさつする、という程度のこともできない人ではつとまるはずがない
- それぞれの人の「持ち点」は同じようなもので、どこかでプラスがあれば、どこかでマイナスがある。
こんな人に読んで貰いたい
普通のこういった本ですと、最初のほうと最後のほうに力が入っているパターンが多いのですが、「たくらむ技術」の本の流れを見てみると、そんなことはないようです。
著者の性格なのでしょうか。「ロンドンハーツ」の番組のように、力が入りすぎておらず、ずっと見ていられるような流れで、色んなところに名プロデューサーの「たくらみ」のエッセンスが散りばめられております。
「たくらむ」と漢字で書くと「企む」ですが、多くの人を動かすための「企画」を動かしていく立場の人が読んでおくべき本ではないかと思います。
厚みとしてはこのくらい。税込700円だったので、二時間くらいで読めました。
Teruyuki Kobayashi
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