塗装してある金属には溶接しにくいので、一度塗装をはがすひと手間が必要
この記事の所要時間: 約 1分7秒
0915
電気溶接は、金属と金属をスパークさせて溶かし合うので、お互いの金属に通電できなければ溶接できません。
下の写真では、アミの方は塗装しておらず、パイプの方に黄色の塗装がしてあります。
溶接できてはいるのですが、アミの方にまずスパークさせて、その熱でパイプの塗装を焦がし、パイプの地肌の金属と通電させました。
この場合は特に力がかかる部分でもない改造なので大丈夫ですが、もっとしっかり溶接するときはこのやり方だと塗装の焦げなどの不純物が溶接部分にまざってしまい、しっかりとした溶接ができません。
そんな場合はディスクグラインダーなどであらかじめ塗装を削り、金属の地肌を露出させる一手間が必要です。
———-
こちらの写真は、錆止め塗装をかけたところをガス溶断しています。
この場合も塗装の焦げが邪魔をして、きれいな切断面になりません。
今回はどのみちこの面は隠れてしまうので、塗装はがしの手間を省いています。
塗装された金属製品の修理や改造を、溶接やガス溶断する場合は塗装をまずはがす作業が加わります。
鉄のサビを防ぐために塗装は必要ですが、塗装後に再加工する場合は塗装していない状態に戻す必要があります。
The following two tabs change content below.
Teruyuki Kobayashi
代表 : ㈱長田工業所(おさだこうぎょうしょ)
@terukobayashi 小林輝之
●溶接士免許から調理師免許まで幅広い経験をもつ福井県坂井市春江町の㈱長田(おさだ)工業所代表。
●金属加工のワクワクを一般の方にも知ってもらいたいため、溶接キャラのLINEスタンプを作ったり、溶接工場をテーマパークにするプロジェクトを進めていたり、インテリアブランド立ち上げにとりかかっていたりしています。
Apple/読書/出版/経営/モノづくり/Amazon/ラーメンetc...
最新記事 by Teruyuki Kobayashi (全て見る)
- 長田(おさだ)工業所 2018年のメディア出演・掲載・講演等メモ - 2018年12月18日
- 2017年のメディア出演・掲載・講演メモ - 2017年12月21日
- 2017年5月・6月・7月のメディア出演・掲載メモ - 2017年7月15日