溶接テーマパークの人のブログ

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知ってますか?鉄と鋼とステンレスとアルミニウムの違い(ざっくり版)

   


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継続王に、おれはなる!0587

ぼくは驚いています!
鉄工所の社長(ぼく)の奥サマからでた衝撃のヒトコト。

「鉄とステンレスって違うの???」

えー!全然違うやろ!!・・・って、一般の方って、実際そんな感じなんですよね。

もし弊社のような鉄工所になにかご依頼するときに、この違いくらいは知っていてほしいなあと思う基本のことをつらっと書いておきたいと思います。

 

普段みなさんが見てるのは「鉄」じゃない

まずは、「鉄(アイアン)」と「鋼(スチール)」の違いです。

普段何気なくぼくも「鉄」って言ってますけど、「鉄」なんてそもそもめったにお目にかかれないんですよ。

みなさんが「鉄」と判断しているのは実は「鋼(はがね、または、こう)」なんです。

製鉄会社では鉄鉱石から鉄を取り出すのですが、純度100%の鉄(Fe)なんてのはもろくて使えないんです!

なので、そのFeに炭素(C)を加えて合金とします。

その「鉄」と「炭素」の合金を「鋼」と言います。これが皆さんよく言う鉄のことなんです。ややこしや。
(くわしく書くと、炭素量が多いのは「鋳鉄」になったりします。)

「アイアン(鉄)マンって本当は弱いんだ!本当はスチール(鋼)マンが正しいんだよ!」(ひとりごと)

というわけで私達がよく見る
「鋼」(ざっくり言うと鉄)の特徴は、加工しやすい、強度が強い、錆びる、といったところです。

 

ステンレスは「鉄」じゃない

鉄よりも光ってるイメージのステンレス。何が違うのでしょうか。

「ステイン」(Stain、汚れ)「レス」(less、ない)という意味。 俗に、ステンレス鋼を「ステン」や「サス」と呼ぶことがある。
ステンレス鋼 – Wikipedia

ざっくりいうと、先ほどの「鉄」に「クロム」を合わせた合金がステンレスです。

先ほどの「鋼」は、表面が黒いイメージがあるかと思いますが、あれは鉄材が生成される際にできる皮膜で、サビを防いでくれてます。逆に「ステンレス」は錆びにくいので、そのままピカピカ光らせてるんです。

錆びにくいからサビ止めのための塗装をしなくていい、だからステンレスっぽい光沢のある感じが出ます。

逆に言うと、加工する際についた小キズを塗装で隠せないので、最新の注意で手間をかけて加工しなければいけません。

「ステンレス」の特徴は、加工に技術が必要、強度が強い、錆びにくい、でも価格がお高い、です。

 

アルミの重さは鉄の1/3!

最後にアルミニウムです。

一円玉や缶ビールなどのアルミ缶の原料で有名ですね。

よく見る一円玉はアルミニウム100%が原料ですが、ほとんどはアルミニウム(AL)にいろいろ加えたアルミニウム合金となっています。

「アルミニウム(アルミ)」の特徴は、溶接加工に技術が必要、強度が弱い(柔らかい)、錆びにくい、軽い!です。

 

代表的な金属たち

上記の「鋼(鉄)」「ステン(サス)」「アルミ」が、日常でよく触れる三大金属と言えます。

カンタンな判別方法はこの2点。

①「鋼(鉄)」は磁石にくっつきやすく、「ステン(サス)」と「アルミ」はくっつきにくいことです。

②同じ体積の場合「鋼(鉄)」と「ステン(サス)」は同じくらいの重さに対して、「アルミ」はそれらよりも1/3軽いことです。

おさだ工業所では、毎日この三種類の金属と触れ合っていますよ!

コレ以上に専門的に詳しいことを知りたい方は、本を買ったりネットで調べたり、おさだ工業所にご来社くだされば・・・


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@terukobayashi 小林輝之 ●溶接士免許から調理師免許まで幅広い経験をもつ福井県坂井市春江町の㈱長田(おさだ)工業所代表。 ●金属加工のワクワクを一般の方にも知ってもらいたいため、溶接キャラのLINEスタンプを作ったり、溶接工場をテーマパークにするプロジェクトを進めていたり、インテリアブランド立ち上げにとりかかっていたりしています。 Apple/読書/出版/経営/モノづくり/Amazon/ラーメンetc...

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