鉄加工のための基本中の基本材料「アングル」「チャンネル」とは?
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「アングル」という言葉を聞くと、カメラが趣味の方なんかは撮影するときの角度を想像するでしょうか。
「チャンネル」という言葉を聞くと、幼い頃、兄弟でテレビのチャンネル争いをしていた記憶が蘇る方もいらっしゃるのではないでしょうか。
鉄材料の規格品の通称です
鉄工所におけるこの2つの言葉は、鉄やステンレスなどのものづくりにはかかせない、代表的な鋼材の規格品の通称なのです。
鉄の溶接加工品は全て鉄板を切って曲げて作っているわけではなくて、こういったあらかじめ一定の断面形状に成形された形鋼(かたこう)を利用して加工しています。
アングル=山形鋼
アングルとは、への字の断面の形鋼です。
鋼材の規格の長さは大体5.5m~6m。
例えば、Lのように置いた時に厚みが6mm・高さが50mm・幅が50mmのものは、L-65050と書きます。
こんな感じで、その他様々な厚みや高さや幅のサイズがあります。
ちなみに高さと幅が同じ長さを等辺山形鋼、違うと不等辺山形鋼と呼びます。
比較的軽いので、太陽光発電のパネルを取り付けるときの架台や脚などで見かけることがあるかもしれません。
写真は、そのアングルを重ねて切断してそのままのものです
チャンネル=溝形鋼
次にチャンネルです。
チャンネルの名前からは想像つきにくいですが、コの字型の「溝形鋼」(みぞがたこう)のことなんです。
今度は例えば、コのように置いた時に厚みが5mm・高さが100mm・幅が50mmのものは、[-510050と書きます。
もちろんその他様々なサイズがあります。
鋼材の規格の長さは大体6m~12m。
最近では高速道路のサービスエリアで見かけました。
サービスエリアのトイレの前の歩道を歩く際に雨が掛からないようにする屋根で使われてました。
先ほどのアングルよりも頑丈なので、雪が降っても大丈夫ですね。
写真はチャンネルをこま切れにしたものです。
わたしたちは毎日こういった形鋼を切ったり穴を開けたり溶接したりしています。
ついでにH鋼(エイチこう)とは
ちなみに別の鋼材で、先ほどのチャンネルを背中合わせにしたようなHの形のものをH形鋼(エイチがたこう)と呼びます。
縮めて「H鋼(エイチこう)」と呼んでます。
鉄骨建築物などでよく見かけるこの鋼材は、新聞でもよく「H形鋼価格が上昇!」とかで見かける方もいらっしゃるのではないしょうか。
その他様々な形鋼の種類をまた別の機会にご紹介したいと思います。
Teruyuki Kobayashi
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