やきとりの名門秋吉に人が集まる一番の理由
やきとりが大好きで、よく焼き鳥屋さんにいきます。
とくに福井で生まれた秋吉は、県外でもお世話になるくらいです。
やきとりの名門 秋吉 http://www.akiyoshi.co.jp/m/
秋吉以外にこれまで様々な焼き鳥屋さんがまわりにできたことがあるのですが、どこもやはり秋吉には勝てず、ついには閉店されるところも多いです。
ただ串に鶏肉を刺しただけのシンプルな料理なのに、なぜそこまで秋吉だけに人が惹きつけられるのか。
こんな記事を見て、思うところがありました。
記事では、「僕ら、一生懸命、一本一本刺してるんです!! 一本一本丁寧に焼き上げているんです」という焼き鳥への熱い想いと同時に肉の刺し方や、塩の振り方など詳細に綴っている。さらに、串から外して焼き鳥を食べることについては、「切った肉をフライパンで焼いても同じ」であり「(それは)焼き鳥では、ございません」と邪道の食し方として説いた。串から外された焼き鳥について「絶対においしくないし!!」と強調していた。
ある焼き鳥屋の店主が、串から肉を外さないで食べて欲しいとのこと。
わたしも昔、飲食店の店長をしていたとき、焼き鳥の串を刺す作業をたくさんしたことがあります。
安い竹串だと、手に刺さったり、結構めんどくさかった思い出があります。
なので、この店主の気持ちはすごくわかります。
でも秋吉では、絶対に串から肉を外してシェアすることなんて、お客さんは頼まれてもしません。
なぜなら秋吉の焼き鳥は、一口サイズだからです。
前述の焼き鳥屋さんの焼き鳥は、もしかしたら一串のボリュームが若干多いのかもしれません。
確かに、店側としたら一本を大きくしたほうが、小サイズよりも手間がかからず、単価も高く設定できて一石二鳥です。
そんなお客さんからの見えない要望には気づかず、店側の都合で大きなポーションの焼き鳥を出し「串から外さないで」とは、もしかしたら見当違いなのかもしれません。
秋吉では、よく食べる男性や学生などからしたら小さくて物足りず、割高に感じるかもしれませんが、いろんな種類を少しづつ食べたい子どもや女性、ちょい飲みの男性などにはちょうど良い大きさです。
一串が大きいからシェアするために串から外さないといけなくてめんどうだなあ、という見えない要望を、ずっと前から先回りして小ポーションに徹しているところが、秋吉に人が集まる一番の理由なのではないかなあとふと思いました。
小ポーションが正しいということではなく、串から外す行為がお客さんからの見えないサインである、と捉えるかどうか。
お客さんに主張する前に、自社の改善・努力不足はないかを、まず検討することが大事かな、と思います。
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Teruyuki Kobayashi
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