あなたは顧客の創造をしてますか?
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ぼくは、「あなたは顧客の創造をしてますか?」と問われたら迷わず「はい」と答えます。
厳密に言うと、「顧客の創造のための動きをしています」です。
企業の目的は顧客の創造だからです。
ぼくの仕事とは?
下請け鉄工所として真面目に一生懸命20数年間、ほそぼそと経営してきた弊社の代表となって3年ほど経ちました。
今ではぼくの仕事は、現場に出ることでも作業をすることでもありません。
社員数10名という現状で、ぼくよりも年上の職人さんたちがキツイ現場で汗水流して働いてくれているなか、ぼくひとりの人力といえど、それを欠いての作業は負担となっていると思います。
それでも作業を離れている理由、それは矛盾しているようですが、お客様や職人さんたちのためなんです。
公務員の平均くらいはもらってもいいと思う
残念ながら、それだけ昼夜働き続けたところで、社員の平均給与はこれからも公務員の給料の平均を超えることはないでしょう。
ぼくひとりが作業に加わったからといって、そんな現状は変わりません。
斜陽産業とまではいいませんが、今の業態ではこれから市場が成長していくことはなく、維持していくことが精一杯だからです。
たまに逆転ホームランが出るかもしれませんが。
こんな状態ではせっかくの弊社の職人の高い技術に対する金銭的な価値が下がることはないにせよ上がることはありません。
給料が全てとはいいませんが、せめて公務員の平均給与並にはさせてあげたい。
そうでないと、この経験と技術が廃れていってしまう、という危機感すらあります。
「営業マン」とは違います
そこで目を向けなければいけないのが企業の目的である顧客の創造です。
今のお客様を捨てて新規顧客を増やす、というのとは違います。
役割分担の世界です。
職人さんたちには今までどおり既存のお客様を全力で大事にする。
代表のぼくはいかに顧客の創造、市場の創造ができるか、に目を向ける。
すでにある市場のなかでの顧客を奪い合う「営業」の次元ではありません。
ただ今出張中の電車のなか
小さな町工場の若い社長が作業もしないで出張して、なんになるんだ?と思われるかたもいるでしょう。
顧客、市場を創造する方法としてマーケティングとイノベーションがあります。
そのマーケティングとイノベーションを進めていくために、今まさに会社の経費を使って動いているんだ、と出張先へ向かう電車の中で決意を新たにしています。
技術を高め、伝承していくためには、顧客を創造するための動きが必須です。
ピーター・F・ドラッカー ダイヤモンド社 2001-12-14
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@terukobayashi 小林輝之
●溶接士免許から調理師免許まで幅広い経験をもつ福井県坂井市春江町の㈱長田(おさだ)工業所代表。
●金属加工のワクワクを一般の方にも知ってもらいたいため、溶接キャラのLINEスタンプを作ったり、溶接工場をテーマパークにするプロジェクトを進めていたり、インテリアブランド立ち上げにとりかかっていたりしています。
Apple/読書/出版/経営/モノづくり/Amazon/ラーメンetc...
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