料理はレシピを覚えるだけでは上手にならない!「こつ」を科学的に理解せよ!
継続王に、おれはなる!0384
ふらっと図書館を散策していたら、ぼくが調理師だったころ、よくお世話になったこの本と目があいました。
「こつ」の科学
料理が本当に上手な人は、単に料理のレシピを覚えている人ではありません。
たとえば、
・なぜ青菜を茹でる時に塩をひとつまみ入れると色鮮やかになるのか?
・なぜ肉は腐る直前が美味しいといわれているのか?
このように、どうしてその調理法をするのか?の科学的な理由を知っている人が、料理が本当に上手な人です。
原理原則を理解できているから、多彩な応用が効きます。
「冷蔵庫の中の余り物でパパッと作れる人」というのはこのような人です。
そんな調理の「なぜ」の「こつ」を、全287項目掲載されています。
料理好きな方ならのめり込んでしまう内容の本です。
煮物(おでん等)の味付け
その本のなかで、今でも覚えている「こつ」をひとつだけ抜粋いたします。
煮物の味付けをするときは塩より砂糖が先
・食塩は砂糖よりも分子量が小さいので(中略)食品の内部まではやく浸透します。
したがって、塩を先に入れると、食品の中の水分に塩がとけて、あとから入ろうとする砂糖を受けつけませんので、砂糖がしみこみにくくなってしまいます。(中略)・そのうえ、塩は一般に食品中の水を引き出して組織を引き締め、かたくする傾向にありますので、いったん塩が十分にしみ込んだ食品は、なかなか砂糖がなじみません。逆に、砂糖を先に加えるとこういう心配がなく、砂糖が浸透したあとで塩を加えても、塩は十分に浸透していきます。
・なお、この順序は、あくまでも食品の内部まで味をムラなく浸透させたい場合のことです。
煮魚のように、あまり内部まで味がはいりこんでいかないほうがよい料理や(中略)はじめから(塩や砂糖などの調味料を)合わせて用いること
中略が多くてわかりにくいかもしれませんが、それだけひとつひとつ科学的に説明されております。
調味料は「サ(砂糖)、シ(塩)、ス(酢)、セ(醤油)、ソ(味噌)」の順に加えると良いといわれているのはこういった理由なんですね。
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そんな料理のコツの中でも大好きな「お菓子」に特化した内容です。
このような基本・構造を知った上でお菓子を作ると、より上手に作れます。
Teruyuki Kobayashi
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