亜鉛メッキ処理された金属の溶接は、おすすめしておりません
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亜鉛メッキ処理という、サビを防ぐ処理をされている材料を使って溶接加工は、あまりおすすめしません。
本来は、亜鉛メッキ処理をされていない鉄の材料を、切って溶接で組み立てたものをメッキ処理場に持ち込みます。
そこで丸ごとメッキ処理をしてもらって完成なんです。
しかし運送費や特別な大物を処理することで、コストがそれなりにかかってしまいます。
今回はそのコストを抑えるために、あらかじめ材料にメッキ処理されている材料(山形鋼)を使って溶接加工するよう依頼されました。
溶接をするということは、高温になり、亜鉛成分が吹き出てきて煙と火花がたくさん出ます。
そのため、下処理として溶接箇所をディスクグラインダーという削る機械で亜鉛部分を削り落とす作業が必須です。
それでも充分な溶接は補償できません。
仕上げに、溶接により、メッキがはがれたところに「メッキ補修剤」というペンキのようなものを塗ります。
こういったメッキ材料の溶接は溶接の強度の補償ができないので、なるべくやっていません。
メッキされている製品の溶接補修についても同じです。
しかし、コスト面の理由により、お客様からのご依頼があれば、事情を説明して加工をすることがあります。
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Teruyuki Kobayashi
代表 : ㈱長田工業所(おさだこうぎょうしょ)
@terukobayashi 小林輝之
●溶接士免許から調理師免許まで幅広い経験をもつ福井県坂井市春江町の㈱長田(おさだ)工業所代表。
●金属加工のワクワクを一般の方にも知ってもらいたいため、溶接キャラのLINEスタンプを作ったり、溶接工場をテーマパークにするプロジェクトを進めていたり、インテリアブランド立ち上げにとりかかっていたりしています。
Apple/読書/出版/経営/モノづくり/Amazon/ラーメンetc...
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