(仮想出版)ゼロから始める2代目社長力(第六章:2代目社長を楽しむ)
2016/07/16
2年前に書き始めて2年間ほっておいたこの「仮想出版」シリーズは、章ごとの題を予告してありました。
第六章は「2代目社長を楽しむ」。。。なんでそんな題を設定したのか思い出せませんが、過去の自分が今の自分に出した挑戦状だ!と思って書き進めたいと思います。
————–
第六章:2代目社長を楽しむ
社長になりたかった人、なりたくなかった人
ぜひ、世の中の2代目社長にアンケートを取ってみたいことがあります。
それは「あなたはもともと、跡を継ぎたかったのですか?」という質問です。
わたしの個人的な肌感では「本当は継ぎたくなかったかもしれないけど、継ぐことしか考えられなかった」という意見が多いのでは?と思います。
あなたは社長になりたかったですか?なりたくなかったですか?
2代目社長は幸運
「わたしは人をまとめることが得意!だから社長になりたい!」と、20代~30代で心から気づく人なんてほんのひとつまみでしょう。
ほとんどのひとが普通の人で平凡な人です。
そこにたまたま親が起業していて、たまたま今まで事業が続いていて、たまたまあなたが後継者に選ばれました。
自分がやりたかったことにかかわらず、目の前にはある程度の資金があり、建物や機械などがあります。
そんな資産があっても、中には借金を抱えている企業もあることでしょう。
でも先代が今まで事業が続けてこれたのは、なにかがその会社にあるからであり、どんな小さなことでも強みがそこにあったからです。
そんな強みを最初から持っている2代目社長は、これから起業したい!と望む若い創業社長から見ればかなり羨ましいと思われていることでしょう。
2代目社長を楽しむ方法
それだけ良い方にハンデをたくさん持つあなたが、もし社長を楽しめていないなら、それはその事業が本当にあなたがやりたい事業ではないからです。
だからやめましょう、ではなく、どう自分の中で折り合いをつけるかを深く考えるんです。
わたしの場合は、今は鉄工所の2代目社長ですが、実は若い時は「飲食店を自分で経営してみたい」と思っていました。
そんな飲食店を作るのが夢だった自分に、数年前に突然、2代目社長としてこの大きな工場や加工機械の数々、数人の職人さんを与えられてしまったのです。
失礼ながら、最初は正直言って「お荷物」を渡された、と思う日もありました。
しかし、いろいろ考えていくうちに、わたしの夢は飲食店を持つことでしたが、その要素のひとつとして「たくさんのいろんな人が集まる場所をつくりたい」という夢だったことに気づきました。
一般の人がなかなか入ることのできない工場の中に入ってきてもらい、一般の人がなかなか経験できない「溶接」を、職人さんの指導で体験できる施設を作ったら自分がワクワクするんじゃないか?
そんな仮定のもと、クラウドファンディングを利用して資金集めやマーケティングを行い、形にしたのが「溶接のテーマパーク アイアンプラネット®」です。
自分がやりたいことと、自分の今ある資産を掛けあわせると、2代目社長業が楽しくなります。
会社の成長は社長のワクワク次第
2代目社長なんて、実地経験も乏しいし、ナメられていると自分で思っているかもしれませんが、実はかなりあなたの一挙手一投足を社員のみんなは見ています。
事業を成長させるのに一番大事なのは、小手先の技術ではなく、社長が覚悟を自分で決めて行動するかどうかだけです。
そんな覚悟を決めた社長の目の輝きを、社員は見ています。
社長の目が死んでいれば、社員の目も死にます。
社長がワクワクしてなければ、社員もワクワク仕事をしません。
2代目社長であるあなた自身がワクワク楽しむことが社員のためになり、まわりまわって自分の家族のためになるのです。
—–【第六章:2代目社長を楽しむ おわり】—–
おわりに に続く
目次
はじめに
第一章:創業社長を尊敬する
第二章:自分の立ち位置を確認する
第三章:社長は作業はしない
第四章:運がない人なんていない
第五章:情報の出し手側に立つ
第六章:2代目社長を楽しむ
おわりに
Teruyuki Kobayashi
最新記事 by Teruyuki Kobayashi (全て見る)
- 長田(おさだ)工業所 2018年のメディア出演・掲載・講演等メモ - 2018年12月18日
- 2017年のメディア出演・掲載・講演メモ - 2017年12月21日
- 2017年5月・6月・7月のメディア出演・掲載メモ - 2017年7月15日