溶接テーマパークの人のブログ

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マーケティングの基本中の基本、5つの知っておくべきこと

   


この記事の所要時間: 445

継続王に、おれはなる!0397

神の子マー君だって、イチロー選手だって、表向きは何事もなかったかのように大記録を打ち立てますが、その水面下ではやっぱり一番になるだけの基本の繰り返しをしているものです。

他の人がイチロー選手の打撃フォームだけをいくら真似して練習してもうまくいくわけがありません。

マーケティングという言葉も、表向きのテクニックの裏にはこのような基本中の基本の考え方があります。
まずその基本を体に染み込ませなければ、と思いました。

 

不完全なマーケティングの定義

先日の記事で、マーケティングの定義は「モノ・サービスが売れるしくみをつくること」ですが、この定義はまだ不完全であるということを書きました。今回はその続きです。
過去記事はこちら
素朴な疑問。そもそも「マーケティング」ってなんですか?| 鉄工所の二代目社長、時々ルヒィ

 

①目的は”脱価格競争”

マーケティングで大切なのは、値引きに頼らないで「売れるしくみ」をつくることなのです。もっといえば、”脱価格競争”を目指すことがマーケティングの目的だといっていいかもしれません。

「値引き」を完全に否定しているわけではなく、それ以外にももっといろんなアプローチを考えるということです。

 

②AIDMA(アイドマ)の法則

「値引き」以外のアプローチで有名な理論が「AIDMAの法則」です。
これは、この5つの単語の頭文字を並べたものです。

A:Attention(注意・注目)「何だろう」
I:Interest(興味・関心)「いいなぁ」
D:Desire(欲求)「ほしい」
M:Memory(記憶)「覚えておこう」
A:Action(購買行動)「買おう」

消費者は、この行動にそってモノ・サービスを購入するようです。
商品開発(商品力の向上)は「Attention」から「Desire」あたりに特に関係します。
「値引き」は最後の「Action」に関係しているだけのことが多いようです。

 

③4つのP

マーケティングの向上といった言葉を分解すると、4つのPに分類できます。

1・Product・・・商品、サービス自体を工夫する
2・Price・・・価格の変更や増量など、価格感を刺激する
3・Place・・・消費者が商品、サービスと接触する場所(棚割や陳列)、機会(在庫管理や流通など)を管理する
4・Promotion・・・商品、サービスの魅力や上記1~3の工夫を伝える、あるいはおまけやキャンペーンなどの販売促進活動を行う

商品やサービスによって捉え方はいろいろな見方ができますが、基本的にはこの4つに分けることで思考の整理ができます。

 

④消費者の知覚がカギ

(「売れるようにする」がマーケティングの発想であり)
技術革新によってどんなに製品の機能を高めても、それが消費者に「ほしい」と思ってもらえなければ、売れるものを開発したことにはならないということです。(中略)

マーケティングの重要なポイントは必ずしも技術ではなく、消費者がその商品をどう知覚するかだということがわかるでしょう。「マーケティングが知覚を巡る戦いだ」と言われるゆえんはここにあります。

 

⑤something new

消費者は与えられたモノ・サービスについて、不満や要望を言うことはできるでしょう。しかし、それまで存在しなかった”新しい価値”について意見することはできません。
その”新しい価値”を提供するのは、他ならぬ企業側なのです。

お客様の声をもとに商品を改良していくことを「ニーズ対応型マーケティング」、
「新しい何か(something new)を提供することを「価値創造マーケティング」と言うようです。

 

まとめ

①~⑤をまとめると、マーケティングの目的は”脱価格競争”です。
そのためにAIDMA(アイドマ)の法則や4つのPで、そのモノやサービスを分析します。
その際に指標となるのは開発者や企業側の考えではなく「消費者の知覚」です。
既存市場に存在するニーズに対応することと、新規市場への「新しい何か」を想像するという2つの道があります。

マーケティングはこういった経緯をたどってできた学問のようです。
以上をまとめ、昨日の記事で出てきた定義の不完全な部分を補足すると、この本による最終的な「マーケティングの定義」はこうなります。

「既存市場・新規市場の中に
モノ・サービスが売れるしくみをつくること」

(なお、最後にひとつ補足しておきます。
この定義が、
モノ・サービスが”売れる”しくみをつくること
であって、
モノ・サービスを”売る”しくみをつくること
ではないことに注目してください。)

1回だけ売るのではなく、継続的に売れるしくみをつくることが重要です。

 

引用本

今回の記事は、この本のStep1の内容をまとめました。まだまだ奥が深い!!

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@terukobayashi 小林輝之 ●溶接士免許から調理師免許まで幅広い経験をもつ福井県坂井市春江町の㈱長田(おさだ)工業所代表。 ●金属加工のワクワクを一般の方にも知ってもらいたいため、溶接キャラのLINEスタンプを作ったり、溶接工場をテーマパークにするプロジェクトを進めていたり、インテリアブランド立ち上げにとりかかっていたりしています。 Apple/読書/出版/経営/モノづくり/Amazon/ラーメンetc...

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